気づいたら赤ん坊だった。
まさかの異世界でまさかの木の葉の里で死ぬよりマシ、と割り切って下忍になって中忍試験も受けた。
途中、大蛇丸が〜だの、三代目が〜サスケが〜暁が〜だのバタバタしていたら、
瞬きの瞬間に目の前には、
めし処、ゴハン。
きょとんっとしていたら変態ピエロに捕まった。
あれよあれよとハンター試験も受けちゃって、念も覚えちゃって、普通の女の子に戻りたい、と思ったら、
戦場だった。
あ〜も〜なんか無理。
トリップ×3
「三食昼寝だとっっっ、貴様!戦を何だと思っているのだっ!」
自分的には最大限の譲歩だったのに橙色のポニーテールに怒鳴られた。
「じゃあ」
別にいいです、と売り言葉に買い言葉的に別れを口にしようとしたらニコニコ笑顔の神子様に遮られた。
「昼寝はむりだけど今なら譲君の蜂蜜プリンがついてきます」
「なんとっ!」
「先輩!?」
びっくりした私よりびっくりした眼鏡少年を見て、笑顔の少女に向き直る。
「譲歩しよう」
「やった!」
流石二回目、と笑うとさんの好みは熟知してますからとまた泣きそうな顔で笑われた。
何だこの可愛い生き物は。
八葉なんて怖くないぜ!とまた頭を撫でようとしたら黒づくめのフードさんに割って入られた。
何この人怖い。
「望美さん、この方は一体」
どなたですか?なのか何ですか?なのかは知らない。
青年の言葉を遮ったのは私ではない、彼女に向かって射られた矢だ。
「長話は無理みたいだね」
それをクナイでスパンッと叩き折ると軽く驚愕の声が上がる。
なになに、これくらいできるって。
稽古と称して二十四時間お構いなしに飛んでくるトランプより全然マシ。
・・・・何でだろう、涙が出そう。
「ここは私に任せ、皆は逃げなさい」
長身の覆面さんがそう言うなり姿を消した。
「リズ先生!先生っ!!」
少女の悲痛な叫び声。
周りをぐるっと見回せばそこここから醸し出る敗戦ムード。
あれだね、死亡フラグが立ってるよね、彼。
「望美っ!・・・・先生のお心を、無駄にするなっ!」
「よし、わかった」
ポニーテールの彼の言葉に彼女の代わりに無駄に頷き、懐の装備を確認する。
兵丸薬はまだまだあるし、クナイもあるし、まあ念も使えるし問題ないっしょ。
「すっごい不味いけど元気になるから食べてね〜」
兵丸薬を人数分、少女の手に渡す。
「さん?」
またもやきょとんとした彼女に今度こそ頭をよしよしと撫でる。
すると黒髪の美少女に不審そうに見られた。
何でだろう、これが一番傷付く。
「私も行ってくるよ。あの人連れて帰ってきた方がいいんでしょ?」
「何を馬鹿な!」
正気か!と血の気の多いポニーと眼鏡が叫んで、フードが観察して、神子様は勢い良く私に抱き着いた。
「お願いします!」
「な!望美!!」
「先輩っ!?」
「大丈夫!さん、すっごい強いの!」
満面の笑顔で言われると何だろう、ちょっとくらっとくる。
私も八葉だったら良かったのに!
「でも、無理は絶対しないで下さいね・・・・?」
何の未来が彼女の中に過ったのだろう?
不安そうに私見つめ小首を傾ける、って私も八葉だったら良かったのに!(二回目)
「んじゃまあ、さっきの人と一緒に帰ってきたら三食おやつ付きでよろしく」
「〜っ!源氏に下りたい、と、そういうことか?」
今にも切れそうだった橙の棟梁代理は軍師に小突かれ怒りを飲み込んだらしい。
無論、額の青筋は隠れていないが。
そんな彼にわざとちっちっち、と指を振った。
「まさか、源氏にも平家にも興味はないよ」
「貴様っ!」
「なら、あなたの興味はどこにあるんですか?」
ぶちっと堪忍袋が切れる音がしたが茶髪のフードさんに言葉を取られる棟梁代理。
流石黒属性。寒気がするぜ!
「もちろん、春日望美さんに」
「わたし?」
ぎょっとした顔で眼鏡が彼女の腕を引く。
はいそこ〜変な想像しな〜い。
「そう。私を助けてくれたから、私もあなたを助けるよ」
「っ!わたしは、まだ!!」
「いいってことよ!んじゃ、いってきま〜す!」
顔を歪ます望美ちゃんにウインクひとつ贈り、瞬身で戦場に踊り出た。
「で、どれが敵なんだろう?」
とりあえず引っ掻き回せばいいのか〜と呑気に呟いた。
基本、皆様の扱いが相当酷いです。
ご贔屓はヘソ、覆面、ぱっつん←笛吹きの彼はおかっぱでもぱっつんでもないのに何故かぱっつん呼ばわりでごめんなさい。
他に呼び名が見当たらない(笑)髪のね?あごラインの髪がね?多分ぱっつん(笑)
その他の中でもより扱いが酷いのはフード、赤毛スパッツ。
かぁこの好みが盛り込まれています。もりもりです。
ヘソとくっつけますから!愛ラブヘソ!!
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