あれあれあれれ?
三歳のこと。
「ドミューシア!誕生日おめでとう!」
目の前には大きなケーキ。
「三歳の誕生日おめでとう、ドミ」
たくさんのプレゼント。
「・・・・」
アーサーが豪快に、優しく笑う。
「ドミューシア?」
マーガレットが穏やかにいとおしそうに笑う。
「ドミ?どうしたの?」
ここは惑星ベルトランのコーデリア・プレイス州。
「・・・・」
あたしはアーサー・ウィルフレッド・ヴァレンタインとマ−ガレット・グリセルダ・ブラックウェルズ・ヴァレンタインの長女でドミューシア・ヴァレンタイン。
「ド、ドミューシア?」
リィと呼ばれるエドワード・ヴィクトリアス・ヴァレンタインの姉。
「あらあら?ドミ?」
リィはこれからいろんな事を経験する。
半身を得て、この世界の悪意に触れ、世界を渡り、盟友を得て、友を得て。
「ドミ?泣いているの?」
「なんで、おぼえてるんだろ・・・・」
(普通の子どもになれなくてごめん)
(この世界でドミューシア・ヴァレンタインとして生きていくという事とは?)