ある夜のこと。
「いい夜ですね、
さん」
似非神官に声をかけられました。
6
「何か用?」
リナちゃんがしっかりと魔力を取り戻して、そろそろゼフィーリアに帰ろうかなーなんて思っていた時だ。
ふいに寄越された視線、というよりは意識。
めんどくせっと無視しようとしたら隣の部屋のリナちゃんが外へ出た。
生ゴミ魔族、後で殴る。
リナちゃんの後をつけ、闇に紛れる。
クレアバイブルの話、ゼロスが魔族というカミングアウトを聞きながらリナちゃんが無事帰るのを見送った。
そのまま帰ろうかなとお誘いを無視しようとしたのに声をかけられた。
空気読め。
「ちょっとお尋ねしたい事がありまして」
「私にはないわ。獣神官ゼロス」
私の言葉に木の上に座っていた魔族は笑みを深くした。
やはり闇は彼らにとって心地いいのだろう。
本性により近づいていろいろ丸出しだ。
「貴女は、本当に人間ですか?」
「・・・・・・・・」
無言を貫くと奴はふわりと近くに降り立った。
「聞けばリナさんとは義理の姉妹なんだとか?」
「それが?」
「精神世界から見ても貴女はかなり異質だ。僕ら魔族とも違うし、精霊でも、竜族ともエルフとも違う」
そっと顔を近付けその紫の目をちらりと見せる。
「ねぇ、
さん。貴女は何者なんですか?」
「人間よ。普通のね」
どごっ!
「っっっっ!!!!」
チャクラを思いっきり込めてしたデコピンは見事ゼロスの額にクリーンヒットした。
悶絶する獣神官。
チョロいな。
「・・・・ふ、ふつーの人間は!デコピンなんで魔族倒せませんよ!!」
「生きてるから倒してないわ」
「滅するかと思いましたけど!!?」
こてん、と小首を傾げてみる。
「滅せれば良かったのに」
「〜〜〜っ!!!
さんのいぢわる!!!」
そんな捨て台詞と共に似非神官は闇に消えた。
ざまーみさらせ。
とりあえずここまで。
あー楽しかった!
きっと冥王とかにはもっと容赦ないんでしょうね。
ドラゴンのおばーちゃんにもあんまりリナちゃんいじめないでね、と言ってそうです。
ゼロス扱いに関してはかなりフィリアと気が合いそうです。
ナーガにも会ってみたかった。
基本めんどくさくなると内心の口が悪くなる夢主。
全力でリナさんを猫かわいがりしてるつもりですが表情筋があんまり動かない上にちょっとズレているのでいまいち伝わってません。